オイルショックの翌年に生まれた私も、今年で43歳になります。 当時のことは知りませんが、石油はあと40年?50年?で無くなってしまう・・・と言われ続けて早40年が経とうとしています。
採掘技術が進歩したから、当時は掘れなかったようなところでも採掘可能になったという理由も十分理解できるのですが、「近い将来、底を尽きる有限な資源」であると広く認識されていることが、なにか喉元に引っかかるような違和感を感じてしまうのです。
保存則が成り立っているから石油は無くならない?
中学か高校で教わったかと思いますが、「○○保存の法則」というのを見聞きしたことありますよね。エネルギー保存の法則だったり、質量保存の法則だったり。
少なくとも地球上ではこの法則が成り立っています。
車を走らせるのに必要なガソリンは石油から生成されますが、石油にしろガソリンにしろ、成分は「C(炭素)」と「H(水素)」の化合物です。 これを燃焼(酸化)させることによって発生する熱エネルギーで車は動きます。
酸化とは酸素「O2」と結びつかせることを言い、ガソリン(炭化水素)に酸素を反応させると、二酸化炭素「CO2」と水「H2O」になります。
お気づきかと思いますが、この反応では炭素「C」と水素「H」と酸素「O」しか登場していません。そして反応前のそれぞれの元素の数と反応後のそれぞれの元素の数は等しくなります。(質量保存の法則)
形は変わっても、それぞれを構成する元素の数は変わらないんです。
かつて地球上の大気はほとんどが二酸化炭素だったと言います。それが長い年月をかけて現在の二酸化炭素濃度(大気の0.04%程度)まで下がってきました。
ではその二酸化炭素はどこにいったのか? 植物の光合成や海洋に取り込まれ、地球上に蓄えられているのです。酸素も水素も同じように、気体や液体として地球上に留まり続けます。
それならば、石油を構成する「C」や「H」も総数は変わらないはず。地球のどこかで結びつき、やがて石油として採掘され続けるんじゃないかと思います。
あとがき
地球温暖化や石油・原油の枯渇問題、エネルギー問題などが広くメディアなどに取り上げられていて、石油(ガソリン)を使うことが「悪」みたいな風潮になっていますが、本当に石油を使うことがいけないことなんでしょうか?
エコカーを買って環境に配慮している気でいても、地球の永い営みに比べれば些細なことなのかもしれません。