中古車という選択 ライフサイクルアセスメントを考慮した車選び

車選び
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駐車場に並んだ車

車を購入する際、様々な選択肢があり頭を悩ませます。環境に配慮した車を選ぶのか、経済性を重視するのか、新車を買うのか、中古車にするのか?

ここでは、ライフサイクルアセスメント=LCA という聞き慣れないキーワードをもとに、車選びの選択肢を考えていこうと思います。

ライフサイクルアセスメント(LCA)とは?

LCA(ライフサイクルアセスメント)とは、製品の原材料調達から、生産、流通、使用、廃棄に至るまでのライフサイクルにおける投入資源、環境負荷及びそれらによる地球や生態系への潜在的な環境影響を定量的に評価する手法です。

一般社団法人産業環境管理協会より引用

車に限って言えば、車を製造して輸送、購入者が使用し、廃棄(或いはリサイクル)されるまでの環境負荷(主にCO2排出量)を可視化することです。自動車メーカーごとに算出方法は異なるようですが、各社とも環境への取り組みとしてHPで公開されています。

新車か中古車か

予算が許すのであれば、迷わず新車!という方も多いのではないでしょうか。新車であれば燃費も良いし、メンテナンスにかかる費用も低く抑えることができます。その分、購入費用は高くなってしまいますが。

一方、中古車はどうでしょうか。総走行距離や車体の状態によりけりですが、概ね新車とは逆のことが言えるのではないでしょうか。取得にかかる費用は安く、ランニングコストは高くなる傾向でしょう。

ここで、もう一歩踏み込んで、環境負荷についても考えてみましょう。前述の各社のLCAを見てみると、既存ガソリン車を100とした場合、新型車(ハイブリッド車やエコカー)は60~80というCO2排出量となっているようです。

これだけ見ると、新型車のほうが環境に優しいと考えがちですが、見落とされている事があります。これらの数値は10万kmあるいは15万km使用したと仮定した場合です。(各社まちまち)

まだ5万kmしか走行していない中古車を購入し、あと5万km乗るのと、新車を購入して、5万kmで手放すのとでは、環境負荷という面で見れば大差がないのです。勿論、その手放した車が、また誰かの手に渡り、製品としての寿命を全うできれば、結果的に環境への負荷は低減できるのですが・・・。

このような見方をすれば、中古車という選択も全然「アリ!」ではないでしょうか。新車にしろ中古車にしろ、大事なのは大切に永く乗り続ける事だと言えるのかもしれません。