メーカーのキャッチコピーから読み取る車の行先

トンネルの出口 コラム
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トンネルの出口

キャッチコピー、それはメーカーの目指す想いを短い文章に込めたもの。商品それぞれにもキャッチコピーはありますが、今回は自動車メーカーのキャッチコピーを集めてみました。

そこから車の未来・行先を、一消費者として読み取ってみたいと思います。

各社のキャッチコピー

ここでは、一般になじみのある主要メーカーのキャッチコピーを紹介します。レクサスはトヨタの高級車部門ということで割愛、いすゞや三菱ふそう、日野といったトラック関連なども割愛させていただきます。

FUN TO DRIVE, AGAIN. トヨタ

まずはトヨタから。1984年~87年のスローガン、FUN TO DRIVEに「AGAIN」をつけたものになります。ドライブする楽しさを再び・・・直訳ですみません。

私のイメージになりますが、トヨタは巨大な販売網を駆使して、消費者に「売れる」車を作っている、という印象がありました。もちろん、売れる車=良い車と言えなくもないですが、ドライブする楽しさを味わえる車かどうかは、また別問題な気がします。

なので、このキャッチコピーはなかなか意外でしたね。燃費の良い車を作ったから、存分にドライブを楽しんでください。といったところでしょうか。

車離れが進む現代に向けたメッセージなのかもしれません。

Innovation that excites 今までになかったワクワクを。 日産

続いて日産。革新を励起すること? 英語の部分はよくわかりません。技術の日産、やっちゃえ日産、ということで、近い将来、来るべき自動運転について言っているのでしょう。

再三言っています通り、安全技術の進歩は素晴らしいものがありますが、一方で、ドライバーの安全「意識」は確実に低下しています。万が一のときに助けてくれる技術は必要でも、常に守り続けてくれる技術は、必ずしも良いとは限りません。

The Power of Dreams ホンダ

さて、ホンダ。四十路のオッサンにとってホンダはHONDAであり、F1のイメージが強いです。故アイルトン・セナの駆るマクラーレンMP4/6とホンダのV12エンジン。最高に興奮した時代でした。

それ以来、ホンダはエンジンという印象が強いです。Powerという単語もエンジンパワー・・・を連想してしまいます。

最近はめっきりエコカーメーカーの仲間入り感が漂っていますが、こんな時代だからこそ、S2000やNSXといった、ピュアスポーツの復活を果たしてほしいものです。

Be a driver. マツダ

マツダ贔屓な筆者がマツダのことを語るとダラダラと無駄話に花が咲くので手短に。マツダほどキャッチコピーと車作りが一貫して同じ方向を向いているメーカーはないのではないでしょうか。

「ドライバーであれ!」運転者が意のままに操れる車、ドライバー第一、そんな想いがダイレクトに伝わってくるキャッチコピーです。

ちなみに、教習所の教習車シェア、49%はマツダです。自社の車を買ってくれるかどうかもわからない、未来のドライバーを育てる、そんなところにもコストをかけているんですね。

Drive@earth 三菱

続いて三菱。地球という単語にエコロジーを連想させますが、今となっては空しく響くだけですね。不正をしてまで守り抜かなければならないキャッチコピーだったのでしょうか。

ユーザーに誠実に、本当のエコを実現させ、再建してくれることを祈ります。

Confidence in Motion スバル

スバル。Confidence=信用・信頼、という言葉を用いています。私の勝手なイメージでは、質実剛健といったところです。ゴツゴツしくて派手さはないけれど、機能はしっかりしているイメージ。

ちょうど、トヨタ86とスバルBRZ、この兄弟の走りの差がそのままメーカーのイメージに合致していて面白いです。え?わかり難いですか・・・トヨタ86=ドリフト走行、スバルBRZ=グリップ走行、派手に人目を惹くトヨタと地味だけど玄人好みなスバル。

最近だと自動ブレーキの性能もダントツの信頼性ですね。

Innovation for Tomorrow ダイハツ

軽自動車のイメージが強いダイハツ。「明日のための革新」とのことですが、正直なところ兄弟車・姉妹車が多すぎて、コペンくらいしか印象にありません。

ですが、コペン(初代・2代目)は非常によくできた車で、はじめて車を購入する人から、セカンドカーまで、幅広くおすすめです。まあ、2シーターなので実用的かと言われるとアレですが、一人で気ままにドライブするには最適な車でしょう。

少し横道にそれてしまいましたが、個人的にはあまり心に響かない・・・そんなキャッチコピーです。

小さなクルマ、大きな未来。 スズキ

今はどうか知りませんが、軽No.1のスズキ。他のメーカーがこぞって横文字なのに、ダイレクトに日本語。それも分かりやすい! 対義語をうまく使っていて、シンプルなにの色々と想像できてしまう。

これを考えた人(達)、凄いです。主戦場が軽自動車であることを自覚し、そこで大きな戦果を出そうという意気込みと、未来という単語にエコロジーを連想させ、あたかも軽自動車は環境に優しい・・・と認識させてしまうとは。素晴らしいの一言。

あとがき

いかがでしたか? キャッチコピーに込められた様々な想いと、それを決めるまでの道のり、そして各社の特徴など、色々と想像を巡らすのも楽しいのではないでしょうか。

それでは、良きカーライフを。