徐々に寒くなってきましたね。北海道では初雪も観測されました。極寒冷地や豪雪地では当たり前のような車の冬支度も、年に数回しか降雪しないような温暖な地域では、後手後手になりがちです。
不測な大雪で交通がマヒすることもしばしば。今回は車の冬支度について考えてみようと思います。
注)極寒地など、雪に慣れている方には参考にならないかもしれません。
本格的な冬の到来前に、まずはメンテナンス
車には「寒冷地仕様」という仕様があることをご存知ですか? それほど、車は寒さに弱い乗り物と言えるかもしれません。
本格的な冬を迎え、「困った!」となる前に、一度メンテナンスをしてみてはいかがでしょうか。
バッテリー
気温が下がってくるとバッテリーには過酷な環境になってきます。冬に多いのがバッテリーあがり。
毎日、ある程度の距離を走行する車ならまだいいのですが、週末しか車を使わないような都市部の方は注意が必要です。
ディーラーやカー用品店などでバッテリーをチェックしてもらい、必要に応じて交換しましょう。
冷却水(LLC)
エンジンの温度を一定に保つ役割がある冷却水(ロングライフクーラント=LLC)ですが、これは水とLLCを混ぜ合わせたものです。(もとからある濃度に混ぜ合わせたものもあります)
もちろん液体ですから、沸騰もしますし、凍結もします。そうならないために、決められた濃度で水と混合されているのです。
定期的にディーラーなどで整備されていれば、冷却水などももちろんチェックされているはずですが、冷却水の量だけの簡易チェックかもしれません。
冷却水も経年で劣化しますので、心配であれば交換をお願いするのもいいでしょう。
タイヤ
冬用タイヤ、いわゆるスタッドレスタイヤへの履き替えも、そろそろ検討しましょう。新調するのであれば、今の時期が最適かもしれません。
ホイールごと交換するのであれば、初氷が観測されてからでも遅くはありません。
ただ、乾いた路面ではノーマルタイヤよりもグリップ力は落ちますので気を付けましょう。
防錆塗装
冬の間、降雪の予報が出ると、道路には融雪剤が撒かれることがあります。これにより、車の下廻りが錆びついてしまう恐れがあります。
それを防止するために、防錆塗装するのもいいでしょう。ディーラーなどで行ってもらえます。
また、春になったら下廻りの洗浄もしてもらうといいでしょう。
冬、車に常備したいグッズ
年中、車に常備しておく必要はありませんが、冬に必携ともいえるグッズを紹介します。
車に常備したいグッズはこちらを参考になさってください。
参考:通勤からロングドライブまで!車に常備・必携な便利グッズ
解氷スプレー
車内(高温になりうるところ)にスプレー缶はご法度なので、こちらは家の玄関にでも。冬の間はトランク内でもいいかもしれません。
ガレージがなく、青空駐車している場合、冬の朝はフロントガラスに霜が真っ白く降りていることがあります。
撥水スプレーなどでも予防はできますが、雪が薄っすらと積もったり、雨粒や解けた雪が水滴となり、そのまま凍っていることもあります。
そのような状態でワイパーを動かすと、凍り付いたワイパーゴムが千切れたりして破損してしまいます。
解氷スプレーがあれば、すぐに霜などを解かして除去できます。
よく、霜の降りたフロントガラスに、ぬるま湯をかけて解かそうとする方がいますが、おすすめしません。
熱すぎるとガラスにヒビが入る危険がありますし、ぬるすぎるとすぐに凍り付いてしまいます。
雪下ろし
柄にゴムとブラシがついた、伸び縮みする棒のようなグッズです。反対側には、少し硬めの霜取りがついたものもあります。
車の屋根に降り積もった雪を下すための道具です。
よく、屋根に大量の雪を積んだまま走行する車を見かけますが、あれは大変危険です。
屋根の雪は車の熱をもらい、屋根と接触しているところから解けていきます。そうすると、滑りやすくなり、ブレーキをかけたとき、慣性で雪がフロントガラスに滑り落ちてきます。
少量ならワイパーで掻き捨てられますが、大量の雪だとワイパーは動きません。もちろん前も全く見えなくなり、非常に危険です。
手間でも走り出す前に、屋根の雪下ろしは必ずしましょう。
平先のショベル(スコップ)
スタッドレスタイヤといえど、万能ではありません。圧雪路や凍結路では性能を発揮できますが、新しく降り積もった雪をかき分けて進むには不向きです。
フロントバンパーよりも深い積雪路は不可能に近いでしょう。
タイヤが雪を乗り越えられないとき、空回りしてスタックしてしまいます。そうなってしまったら、駆動輪の周りの雪を除去してあげなければいけません。
除雪用のプラスチックのスコップでも良いですし、先が平らな金属のスコップでもいいでしょう。
先が平らなほうが、タイヤの幅をキレイに除雪できます。
ブースターケーブル
寒いと、バッテリーの性能も低下し、バッテリーがあがってしまうこともあります。
自分が助けを求めたり、救援を依頼されたり、どちらでも対応できるように、ブースターケーブルは車載しておきましょう。
具体的な救援(対処)方法と、ケーブルの選び方はことらを参考にしてください。
まとめ
雪はそれほど降らない地域だからといって、備えを怠れば思わぬ事故に繋がることもあります。
車にとって過酷な冬。適切なメンテナンスで愛車を守り、事故無く冬を乗り切りましょう。
それでは、良きカーライフを。