高齢化社会となり、様々な問題が取り沙汰されていますが、自動車の運転、交通に関しても例外ではありません。先日も高齢者による痛ましい死亡事故が発生しました。
小学生の娘をもつ親として、ご高齢の方には、運転免許の自主返納をしていただきたいという気持ちはありますが、一方で、自分自身が高齢者となったとき、どうするのだろう?・・・と考えてしまいます。
運転免許返納制度
高齢や病気などを理由に、自主的に運転免許を返納できる制度があります。管轄する地域の警察署や運転免許センターで手続きすることにより、自身の運転免許を取り消すことができます。
返納すると、運転経歴証明書を発行してもらうことができ、これは身分証明としても使用することができます。
更に、自治体によって様々ですが、タクシー・路線バスの割引など、返納者に対しての特典もあります。
高齢化による運転への影響
車を運転するということは、認知・判断・操作の繰り返しです。周囲の状況を的確に認知し、どういう操作をするのか判断し、アクセルやブレーキ、操舵の操作を行います。
認知
先日の事故では、ドライバーの認知症が疑われています。認知症ではなくても、加齢によって視力・聴力といった、状況を認知する能力が低下していきます。
視野は狭くなり、差し迫った危険も認識できなくなります。
判断
運転における判断力は、経験によるところも大きいですが、的確な認知ができていないと、正常な判断はできなくなります。
脳の衰えによって、瞬時の判断は難しいものとなるでしょう。
操作
今でこそ、パワーステアリングやオートマチックトランスミッション(AT)の普及により、運転の肉体的負担は軽減され、操作に必要な筋力が衰えたとしても、操作に影響するほどではなくなりました。
しかし、操作スピードは明らかに落ちているでしょう。
認知→判断→操作 という一連の流れが、若い頃と比べて緩慢になることは確かです。
「運転に自信がある!」「まだまだ頑張れる!」そういう気持ちは誰にでもあるでしょう。
でも、人間は老化には逆らえないのも事実です。どんなに凄腕のプロドライバーも、それこそF1ドライバーさえも、必ず老い衰えていくのです。
自主返納を妨げる障壁
高齢化により、運転に自信がなくなった。怖くなった。・・・そういった方々は自主的に返納されていますが、中には返納したくてもできない、返納したくない、という方も多いでしょう。
車がないと生活できない
私の住む地域も当てはまりますが、交通インフラが整っていなく、公共の交通機関が発達していない地方では、車は生活するうえで必需品と言っても過言ではありません。
若いうちは自転車や徒歩など、代替手段はいくらでもありますが、足腰の弱った高齢者となれば、そうも言っていられません。
核家族化が進む現代、老人の一人暮らしも増え、移動手段を家族に頼ることも困難になってきています。
運転免許の有効期間
71歳以上の高齢者の運転免許有効期間は3年です。高齢者講習を受け、免許を更新したら3年間は自動車を運転できることになります。
「更新できたのだからまだ大丈夫」
そう考えるのもわかりますが、老化は急速に進行することもあります。この3年という期間が妥当なのかはさておき、過剰な自信は事故に繋がるということを忘れてはいけません。
自分が高齢者となったとき、果たして返納するだろうか?
私も四十路となってから、心身の衰えを痛感する機会が増えました。
眼鏡をかけなければいけないほどではありませんが、視力は低下し筋力も(日頃の不摂生から)衰えてきました。
でも、毎日車に乗ることが楽しいし、いつまでも乗り続けたいという気持ちもあります。仕事をリタイヤしてからは、気ままなドライブを楽しむ生活が憧れでもあります。
しかし、高齢者の事故が問題となっている今、果たして私は運転免許を返納するときが来るのだろうか?と考えると、少し寂しい気分になってしまいます。
「自分は大丈夫!」そう思っていることが一番危険なのも理解できます。子供の運動会で、親子リレーの際、気持ちだけ前に出ているのに、足が追いついてこない・・・そうなるのは目に見えています。
リレーなら足がもつれて転ぶだけですが、車の運転となると話は違ってきます。人の命がかかっています。
結論としては、この先の車社会がどうなるかはわかりませんが、恐らく(泣く泣く)返納するでしょうね・・・。 生活の利便性と人の命、天秤にかけられるようなものではないですから。
それでは、良きカーライフを。