車内の騒音対策になるか?ノイズキャンセルイヤホンを使ってみた。助手席でね!

Sony MDR-EX31BN コラム
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Sony MDR-EX31BN

車の車内は思った以上に騒音がいっぱい。タイヤから伝わるロードノイズ、エンジン音、排気音、エアコンからの送風音・・・などなど。

運転者にとってはそんな騒音も、車の走行状態を知る大切な情報源ですが、同乗者にしてみればただの騒音以外の何物でもありません。

というわけで、今回はノイズキャンセルイヤホンで車内の騒音を低減してみます。

使用したのは、Sony MDR-EX31BN

はじめに、そもそもノイズキャンセルとは何か?ですが、騒音(ノイズ)をイヤホンに取りつけてあるマイクで拾い、その騒音と同じ大きさ、同じ波形で位相が逆の音を作り出し、流すことで、騒音を打ち消す技術です。

音は波であることはご存知かと思いますが、波の頂点(山)と同じだけの谷を作れば、お互いに打ち消しあって平ら(無音)になります。

騒音の谷の部分には山を作るイメージです。これが逆位相の音ということになります。

今回ノイズキャンセリングに用いたのは、Sony製の「MDR-EX31BN」という機種。

すでに発売から3年ほど経っていますが、評判もよく、ペアリングしてあるスマホの着信もできる優れものです。

 

注意点

製品の仕様上、安全性を考慮して、「聞こえなくてはいけない音」まではキャンセルできないようになっています。

人間の声やサイレンの音など中~高周波(高い音)は打ち消しませんが、運転中のイヤホン使用は違反となるようです。ハンズフリー通話でさえ違反となりますので、ドライバーの方は使用を控えてください。

今回は友人に運転を依頼して、私は助手席で試してみました。

車内は想像以上にうるさかった

最初に感想から申し上げますと、「これは凄い!」でした。ただ効果も凄いですが、気になることもいくつかありました。

打ち消す音

まずは打ち消してくれる音から。

エアコンの送風音

今の時期だとまだ車内が温まってないうちは、かなりの風量で温風が吹き出してきます。あるいは真夏の冷房も同じく、ゴォーー!という風の音が気になるかとおもいます。

この送風音はほぼ聞こえなくなりました。

エンジン音

RX-8のロータリーエンジン「RENESIS」は独特の音を奏でます。よく回転フィールからモーターのような・・・と例えられますが、そのエンジン音も低減されました。

ただ、アイドリング時の「ヒュルルルル・・・」という高めの音は割と良く聞こえます。

一般的な車のエンジン音ならかなり低減されるのではないでしょうか。

排気音

マフラーからの排気音は大幅に低減されます。割と爆音系のマフラーに変えていますが、それでも全く気にならない程度まで打ち消してくれます。

ただ、高音は若干残る感じです。フェラーリサウンドなんかは全くキャンセルされないかもしれません。

ロードノイズ

お世辞にも乗り心地が良いとはいえない私の車ですが、アスファルトからくる雑音は殆ど聞こえなくなります。

また、道路の継ぎ目やマンホールなどの段差では、「ガコンガコン」と聞こえていた音が、「コクンコクン」程度まで抑えられます。

対向車の音

片側1車線の道路で、すれ違う車の走行音や排気音は、窓を開けていないと殆ど聞こえなくなります。

窓を開けていれば、真横を通過する際に「シャーーー」というロードノイズが聞こえる程度です。

また、大型トラックやダンプカーの騒音も、コンパクトカーのそれと同程度まで抑えられます。

打ち消さない音

全ての音をキャンセルしないのがノイズキャンセルイヤホンの凄いところ。ここからは打ち消さない音について挙げていきます。

人間の声

ドライバーの声やカーオーディオから流れてくるボーカルなどは消されません。

オーディオは低音がほとんどキャンセルされますが、ボーカルや高音はそのまま聞こえてきます。

緊急車両のサイレン

試している最中、偶然にも救急車と遭遇しました。救急車のサイレンはかなり遠くからでもはっきり聞くことができます。

恐らくパトカーや遮断機も同様に聞くことができるかと思います。

原付バイクの音

助手席に乗っていたことも要因かもしれませんが、車の脇をすり抜けていく原付バイクの音は殆どキャンセルされませんでした。

車の排気音と違い、割と高めの周波数だからかもしれません。

体内の音

体内と言っても心臓や内臓の音ではなく、身体を伝わってくる音はキャンセルされません。具体的には、

  • 自分の呼吸
  • 唾を飲む音
  • 飲み物を飲む音

など。個人的には次に挙げるイヤホンケーブルからの雑音と合わせて、かなり気になる音に感じました。

イヤホンケーブルを伝う音

有線イヤホンの宿命ですが、イヤホンのケーブルが衣服と擦れるたびに、その擦れる音がケーブルを伝って直に聞こえてきます。

少し動くたびに「ゴソゴソ」と耳障りな音が聞こえます。

体内の音やケーブルの擦れる音は、本来であれば音楽などを聴いているので気になりませんが、今回はデジタル耳栓用途でノイズキャンセル機能しか使っていませんので、

いつもは聞こえない音しか聞こえてこない

というなんとも気持ち悪い状態になります。

結論:同乗者は騒音から解放される

足周りが硬めで排気音が爆音の私の車両でテストしましたが、ロードノイズも排気音も、他のあらゆる騒音も、かなりのレベルで抑えられました。

普通のファミリーカーであればかなり静かな車内空間を得ることができるかと思います。

ただし、イヤホン慣れしていないと耳への圧迫感から、水の中にいるような感覚に陥るかもしれません。

運転に必要な音は問題なく聞こえるとはいえ、ドライバーのイヤホン装着は違反となりますので、くれぐれもお気を付けください。

それでは、良きカーライフを。