運転好きの筆者が、完全自動運転のメリットを片っ端からブッた斬る

   

情報満載の運転席

私は自動車の運転が大好きです。運転免許を取得してから20年余り、未だにセルを回すたびにワクワクします。自動運転、それも完全自動運転に向けて急速に動き出している昨今、寂しい気持ちでいっぱいですが、そう簡単には実現できないだろう・・・という安心感もあったりします。

技術の進歩は歓迎するべきものですが、車の自動運転に関しては否定的です。そんな私が自動運転のメリットとやらを、全てブッた斬ってやりましょう。

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まずは自動運転のメリットのおさらい

以前にも自動運転について色々と書いています。

自動運転のニーズがあるか否かよりも、忘れてはいけないこと

自動運転は現在の車社会と共存できるのか?

さて、自動運転のメリットをおさらいしてみましょう。

  • 事故防止
  • 渋滞緩和
  • 低燃費・エコロジー
  • 交通弱者(高齢者)の移動手段
  • 輸送コスト削減
  • ドライバーの負担軽減

私の貧相な想像力で思いつくものと、ネット上で挙げられている主なメリットを書き出してみました。それでは早速上から順番にいってみましょうか。

メリット:事故防止・・・を斬る

全ての車が完全な自動運転(レベル4)だとして、且つ高速な無線通信網も整備され、トンネルの中でさえ、集中管理されたシステムと通信可能で、全ての車が完全に制御されていると仮定します。

こうなると交通事故は劇的に減るでしょうね。車の制御に、ミスをする人間の介在を完全にシャットアウトすれば、人的ミスによる事故は限りなくゼロに近づくでしょう。

お?早速ブッた斬り失敗? いえ、システムに完全なものなどありません。ひとたび事故が起きれば被害が甚大な航空機。安全が最も求められる航空機ですら、事故は起こります。

仮にシステムが完全であったとしても、車のメンテナンスをするのは人間です。全くメンテナンスせずに乗り続ける人もいるでしょう。ブレーキパッドが磨耗限界になっていたり、タイヤがツルツルだったり。

残念ながら事故は完全にゼロにはならないのです。自動車同士の事故ならまだマシでしょう。事故が起こりそうな場合は、被害が最小限に抑えられるように制御するでしょうから。

問題は歩行者や自転車との事故です。いかに高性能なセンサーやレーダーで監視し、高速な判断・処理ができたとしても、人間の動きを予測することは困難です。

人間であれば顔の表情や仕草、周りの状況などを総合的に判断して、動きを予測・回避することもできますが、画一的な処理しかできないコンピュータには無理です。

メリット:渋滞緩和・・・を斬る

次は渋滞緩和です。完全に制御された交通網なら、最適な車間距離を全ての車が確保して、まるで列車のように整然と連なって走行することも可能でしょう。下手な車も、遅すぎる車もいません。

しかしそうなってくると、運転免許を取れなかった人、返還した高齢者、障害者など、今まで運転できなかった人も車を持つようになってきます。車は増えても国土は増えません。

自動運転だからといって、渋滞が緩和することはないでしょう。

メリット:低燃費・エコロジー・・・を斬る

人間がエコ運転をするのと、コンピュータが制御するのとでは、燃料消費量という観点でいえば、コンピュータに軍配が上がるでしょう。完全に全車が制御されているのなら尚更。

しかし完全自動運転車には様々な高性能デバイスが必須です。現在の最新鋭の車の比ではありません。必然的に車の製造段階での環境負荷は増すでしょう。

それにそれを実現するためのインフラ整備・維持管理にもまた、膨大な設備を要するでしょう。それによる環境負荷も考慮した場合、個人所有の車単位では低燃費でも、地球全体として、果たして本当にエコロジーと呼べるのか?甚だ疑問です。

メリット:交通弱者(高齢者)の移動手段・・・を斬る

地方では車がないと生活できない・・・と言われるほど、公共の交通網は整備されていません。免許証を返還した高齢者、特に独り暮らしの高齢者にとって、自動運転車は生活に欠かせない存在になるかもしれません。

しかし、そういった高齢者が、万が一の有事の際に、最新デバイスで固められた自動運転車を制御できるとは、到底思えません。車に乗るための責任能力を問わない=自動車メーカーが全責任を負う・・・ということであれば、まだメリットになり得るのかもしれませんが。

メリット:輸送コスト削減・・・を斬る

自動運転というからには、ここで言う輸送コストとは、陸路での輸送のことを指すと思います。燃費は上でも書いたように、向上するでしょう。

他に削減されるコストというと、人件費以外に(私の想像力では)思いつきません。自動運転の大型車両を導入するコスト、環境負荷に見合うだけの人件費を削減できるのでしょうか?

また、そこで削った人的リソースの雇用はどうするのか?といった問題もあります。

メリット:ドライバーの負担軽減・・・を斬る

行楽地などへのロングドライブ・・・ドライバーにとって、なかなかキツいものがあります。途中で睡魔と戦いながら、休憩をとりつつ運転していることでしょう。

自動運転になると、その運転から開放されます。車内で家族や友人と楽しく会話や食事をしながら、気付けば目的地に着いている。なかなか魅力的に思えます。

完全自動運転車の運転席がどのようになるのかわかりませんが、恐らくハンドルもペダル類もそのまま存在するでしょう。自宅のガレージに駐車するときなど、困りますから。

法整備でどうなるかわかりませんが、最低限、運転席にドライバーは必要となるかと思います。要は責任能力がある人間でなければ、運転席には乗れないようになるでしょう。そうしないと、自動車メーカーが事故などの全責任を負うことになります。

となれば、おちおち寝てなどいられません。いつ何時、車がドライバーに制御を渡してくるかわからないのですから。

今まで車を運転してきた人にとっては、自分だけの運転のリズムというものが身体に染み付いています。他人の車に乗ったとき、ブレーキのタイミングの違いに、思わず右足が動いてしまう・・・そんな経験ありますよね。

それと同じで、頭では大丈夫と理解していても、反射的に身体は反応するものです。運転するのが好きであればあるほど、コンピュータが操る車に乗せられて、気が休まるはずはありません。

自動車メーカーが全責任を負う覚悟がなければ実現しない

ここまで、自動運転車のメリットを片っ端からブッた斬ってきましたが、それでも自動運転を必要としている人はいます。自動運転が本当に必要な方というのは、車を運転したくても出来ない人です。

免許証が取れない人、高齢者、子供、飲酒した人・・・などなど。車を運転する資格を得られない人でも安心して乗っていられる・・・それが自動運転の真のメリットであるはずです。それを実現するには、自動車メーカーがあらゆる責任を全て負うべきだと私は考えます。

そういう気持ちというか、気合いで臨まない限り、安心・安全な自動運転車は作れないし、普及もしないでしょう。

少々辛口な内容になってしまいましたが、私が生きているうちに完全自動運転の時代がくるのでしょうか? 興味深く見守っていきたいと思います。

それでは、良きカーラーフを。

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