「運転に自信がありますか?」の回答に高齢者事故の原因を見た

シルバーマークと事故 コラム
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シルバーマークと事故

少し前の話ですが、認知症の疑いのある高齢者による痛ましい事故を受け、朝の某TV番組で街頭アンケート&インタビューを行った様子が放映されていました。

「自分の運転に自信がありますか?」

という質問に、若者と高齢者がそれぞれ回答して、インタビューに答えていたのですが、高齢者の回答に驚愕しました。

「あなたは自分の運転に自信がありますか?」

正確な数字は覚えていませんが、この問いに「自信がある」と答えた人の割合は、

  • 若者:20%ほど
  • 高齢者:60%ほど

という結果でした。アンケートに続いてのインタビューでは、自信満々に受け応える高齢者の方々が印象的でした。

  • 「長年乗っているのだから、そりゃあ自信はありますよ!」
  • 「(歳でも)まだまだ大丈夫!」

TV番組ですから、極端な意見だけをピックアップして編集しているのだと思いますが、これを見て背筋が寒くなりましたね・・・。

運転免許を取得して20年余り無事故、事故率が一番低いと言われている40代の私ですら、「自信がある!」と胸を張って言えないのに。

中には本当に上手に、注意深く、交通の流れを乱さない、運転熟練者の方もいらっしゃるでしょうけど、人間は必ず老い衰えるということが理解できていれば、「自信がある!」と即答できないのではないでしょうか。

参考:高齢者の運転免許返納・・して欲しいけど、自分が高齢者だったら?

危険を危険と感じないのが一番危ない

長年ずっと無事故だったから、これからも事故は起こさないだろう。 そう思っている方もいるかと思います。

でも、無事故(むじこ)だったから安全運転だと決めつけるのは間違っています。

周りに危険を振り撒いているのに、それに気づいていないだけかもしれません。 周りの車がうまく危険回避してくれたから、無事故でいられただけではないですか?

文字は同じでも、無事故(ぶじこ)だったかもしれませんよ?

車というものは、資格さえ得てしまえば、誰でも簡単に動かすことができます。しかし、本質は1トン以上もある鉄の塊。

使い方を誤れば、簡単に人間を殺傷できる道具です。

参考:クルマは凶器か?テクノロジーの進歩により忘れ去られるモノ

車は「用法上の凶器」ということを忘れてはいけません。 「自信がある」と答えた方々は、このことが頭からすっかり抜け落ちてしまっているのでは?と感じてしまいます。

あとがき

加齢による、認知・判断・操作の衰えは必ず起こります。それを認識していないとも思える上記のアンケート結果に、近年問題になっている高齢者事故の原因が表れているのではないでしょうか。

堂々と運転することは良いことですが、それが過信になっていないか? もう一度客観的にご自分の運転を評価してみる(してもらう)ことも良いかもしれません。

それでは、良きカーライフを。